旅行会社が主催しているスキーツアーにはさまざまなものがありますが、たいていは現地のホテルや旅館などに宿泊するプランになっています。もともとスキー場というのは高い山脈のふもとに位置していることが多く、電車やバスを使うにしても移動時間がかかるところから、宿泊なしでは現地でスキーを楽しむ時間的余裕のほうが削られてしまうという事情があるためです。しかし最近では旅行会社各社でもあえて日帰りのツアーを企画販売するようになっています。日帰りのツアーは東京などの都心部を早朝に出発して、その後は高速道路で現地まで移動し、日中はスキーを楽しむ時間帯として自由行動にあてて、夕方に現地を撤収するパターンをとるのがだいたいの傾向といえます。

このような日帰りツアーでは、ホテル代や旅館代はいっさい必要ないため、その部分の費用を浮かせることができ、販売価格がかなり安価なのが利用者にとっての大きなメリットになっています。ひとつのシーズンに何度もゲレンデを訪れるヘビーユーザー、リピーターを呼び込むという意味では、利用者にとってのメリットはもちろんのこと、主催している旅行会社にとってもメリットです。また社会人になると有給休暇であっても仕事上のシフトの関係などから容易に取得することができなくなります。日帰りツアーの場合はわざわざ会社の有給休暇を取得しなくても、定休日をあてるだけで十分に参加が可能なところもメリットといえます。